2017年2月25日土曜日

森友学園への国有地たたき売りは安倍政権への官僚の反乱行為か

安倍首相夫人が名誉校長をしていた(問題が報道されてから辞任したそうだ)森友学園に国有地が激安で払い下げられたことが問題になっている。

たたき売りするなんて、脱デフレ政策だかインフレ促進政策だかを推進している安倍政権の足を引っぱるような出来事じゃないだろうか。そんなことは誰も言っていないが、わたしは、これは、きっと、安倍政権の経済政策に反対する官僚たちの反乱行為に違いない、と思っている、なんてことを言ったら、おお、ユニーク、と感心する人もいるんじゃないだろうか。ちょっとした、小説になるんじゃないかな~。

問題が報道されてから名誉校長を辞任したっていうのは、やってきたことがバレて、ヤバイと思って遅ればせながら逃げだしたか、そうでなければ裏切られたか騙されたかで怒り心頭に達して辞表を叩きつけたかのどちらかだろう。

後者であれば、安倍首相夫人本人も安倍首相も、とんでもないことだと怒って何らかの手段を講じるだろうが、そうした気配はない。知らないうちに名前を使われたとか何とか国会で答弁していたが、要は、そんなこと知らなかったから、俺と女房には責任はない、って感じで、別に怒っているふうでもなかったから、すべて承知の上で、ということだろう。

いつもニタニタして人を小馬鹿にしたような態度で大臣席に座っている麻生財務大臣も、この問題では、何の問題もないと答弁している。

国有地は国民の資産だ。「払い下げ」というのは、国民の資産を官公庁が国民に代わって責任を持って民間に売却することで、いわば、資産運用だ。だから、損をするようなことがあってはダメだ。

それを、大損を承知の上で胡散臭い相手に提供したというのだから、これは国民に対する正真正銘の裏切り行為であり、重大犯罪といってもおかしくない。関係者が処罰されない方が異常である。

財務大臣ともあろうものが、何の問題もない、なんて答弁するのではなく、「国民に大損をさせるなんて、全く以て、けしからんことだ。関係者に厳しいお仕置きが必要だ」と言うのが普通だろう。そして、渦中の首相も、一国を預かる身という自覚があるのなら、「こんなデタラメをやっている連中には行政を任せられない。即刻クビにして、しっかりと責任を取らせる」くらいのことが、なんで言えないのか。

不正をした方をかばうようでは、お前もグルか、と見られても仕方がない。

と、こう考えると、今回の国有地たたき売りは、そんなアホな政治家に愛想をつかした「心ある」官僚の反逆行為、と考えれば、辻褄(つじつま)が合いそうだ、というのが論理的に一貫した解釈じゃないだろうか。バカを相手には、こうした戯れ言を言うしかないのか。悲しいことだ。

2017年2月8日水曜日

辺野古埋め立て強行をして国民に悲しい思いをさせていながらゴマすりよろしくゴルフでご機嫌伺い? 正気か!

沖縄の辺野古埋め立てが強行されている。民意無視の暴挙だ。報道によると、政府は、先日の日米防衛相会談で辺野古移設を「唯一の解決策」と確認したことを踏まえて、普天間基地移設のための代替施設建設を急ぐ構えだという。

三大新聞や主要テレビ局は、辺野古埋め立て反対運動を詳しく報じていない。テレビでは、相変わらずトランプ大統領関連の話題で持ちきりで、ゴルフで仲良くできればいい、みたいなコメントを発するゲストだかなんだかわからない連中がうれしそうに喋っている。

大統領専用機のエアーフォースワンに乗せてもらってトランプ大統領の別荘で会談し、トランプ大統領のゴルフ場でゴルフをするそうだ。いい宣伝になって、会員権やプレー代が値上がりするかもしれない、なんてことも言われている。トランプ流ビジネスのお先棒担ぎをしにいくわけだ。これって、色々と問題が多いのではないか。囲碁や将棋で済ませればいいのに、なんて言うのはトンチンカンか。

なんか、恥ずかしいな。ちょっと、みっともないのではないか。ゴマすり(もう死語になったかもしれないが)もいいとこだ。大店(おおだな:大商店)の主人に仕える番頭か手代よろしく、ぺこぺこといいなりになるのか。一国の代表が、自国民には横柄で暴挙を働き、他国の代表に諂(へつら)うような言動を繰り返す。こういうのを正気の沙汰ではない、というのだろう。

2017年2月4日土曜日

国立大学の授業料を無料にするのに幾らの予算が必要か

大学の授業料無償化が議論されている。そのための財源として、教育国債の発行が考えられているそうだ。何でも国債としか考えつかない政治家には、「バカ」の称号を与えたらいい。

報道によると、全国の大学・短大が学生から徴収している年間授業料は約3兆1,000億円だそうだ。凄い額だ。これも報道によると、高校や幼児教育にかかる費用も無償化すると、国の負担総額は約5兆円だそうだ。「えっ、たった、それだけでいいの」とも思う。

国が5兆円負担しても、現在、学生が支払っている3兆1,000億円と親が負担している幼児教育から高校教育までにかかる費用を差し引けば、トントンか、多くても1兆円ほどが国の負担になるだけだ。学生が現在支払っている授業料や親が負担している教育費は、別の形で市場に出回ることになるからだ。学生や親にとっては教育費の負担が軽減されることになり、生活のゆとりを感じるようになり、経済を潤すこともできよう。そして、子どもの教育費に頭を悩ませることがなくなれば、出生率向上も期待できよう。

ずっと前にも書いたが(2014年8月13日水曜日)、利子付き奨学金に1兆円近いほどの財政投融資が当てられている。学生が国の投資先になっていると言うことだ。あたかも学生のためのようなふりをして、借りろ借りろと宣伝して貸し付けてきた。その結果、何百万円もの借金を背負って卒業していくことになる。本人が返済できなければ連帯保証人から取り立てる。裁判にかけてまで返済を迫る。国がやることか、と言いたい。授業料が無償化されても、それだけで学生生活を送ることができるわけではないから、奨学金制度は充実されなければならないだろう。

かつて、デンマークからの留学生から聞いた話だが、大学の授業料はないが、奨学金はあったということだ。もちろん利子付きで返済義務がある奨学金ではない。

国立大学協会がウェブ上に公開している「国立大学法人基礎資料集」によれば、2014年度現在、日本には781の大学があり、280万人が学んでいる(下の表は、上の基礎資料集から作成した)。

国立大学の一般的な年間授業料は53万5,800円だから、上の表の国立大学に在籍している学生総数59万7,674人が支払っている授業料の総額は3,202億3,372万9,200円になる。「えっ、たった、それだけ」というか、「そんなに」というかは、人それぞれだろうが、国の予算からすれば、たいした金額ではない。くだらん予算に投じている莫大な金額から言えば、幾らでも捻出できる額だろう。

これも以前に書いたことだが、授業料が1か月1,000円で無利子奨学金が1か月8,000円、寮費が3食付きで3,000円ほどの時代の国立大学に学んだ人間から言わせれば、現在の国立大学の授業料や入学時納付金の額は異常である。

国立大学だけが無償化すればよいなどとは言わないが、私立大学は、本来は、自前で経営できることを前提に設置されるべきであるから、それができないようでは建学の精神も経営姿勢も疑問とされるだろう。国からの補助金を当てにして、それを当然のように経営経費として使うことに慣れてしまい、今回の早稲田大学のように、デタラメをやっても国から多額の金額をもらおうとするのであれば、大学を経営する資格はないと言わなければならないだろう。そして、そのことを許して、ダラダラと補助金を垂れ流し、他方では国立大学の運営費を削減して混乱に陥れているような大学政策を延々と進めている。

文科省の中に、国立教育政策研究所とやらがあるが、省内天下り機関のようなもので、国の教育政策の要として機能しているとは思えない。教育政策を根本から考え直さなければならないだろう。