2014年2月14日金曜日

雪景色

 今冬は例年になく寒い。年をとったせいか、運動不足なのか、自分の身体的衰えから、そう感じるのかもしれないが、2週続けて雪が降ったのは、この地に住むようになって初めてのような気がする。

 きょうは、朝からどのテレビ局も雪のニュースで大賑わいだ。首都圏の降雪状況を無理矢理とも言えるほどに深刻ぶって報じている。雪に弱い大都市を印象づけようとしているかのように、交通マヒ状態を繰り返し伝え、にこやかに応じる歩行者へのインタビュー風景を流している。東京に雪は似合わない、とでも言うかのように。でも、どことなく、おもしろがっている風でもある。

 着飾った女性記者かアナウンサーかレポーターかはわからないが、ちらつく雪を背景にして、「滑って転んで怪我をした女性がいます」とか若い男性記者が「歩道は先ほど除雪したので雪はありませんが、ご覧のように公園の柵の中には雪が積もっています」なんて言っている。

 降雪で首都圏が混乱するのは確かにニュースではあると思うが、雪国で20年暮らした経験がある人間からすると、もっと大事なニュースがあるんじゃないの、と言いたくなる。全局がこぞって特番のように大騒ぎしてまで取り上げるなんて、この国のジャーナリズムはどうなってんだ、と言いたい。

 とはいうものの、昔懐かしさに、雪の写真を撮りまくった。といっても、記録しておく程度のものだから、芸術性は全くない。


 
住宅地内に人影はない




 
車に積もった雪が溶けかかってフロントガラスを滑り落ちていくときに褶曲したようだ。こんなのを見たのは初めてで、“おっ、珍奇で貴重な現象”と自分勝手に思って撮った。


 
昔、誰もまだ踏んでいない雪の上を歩いて、“前人未踏”の地に自分の足跡を、なんて感情の高ぶりを覚えた。まー、若いときは、つまらないことにも何か意味を見いだして勝手に感動するものなんだろうな。そのときのことを思い出して、長靴で歩いてみた。

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