2014年7月14日月曜日

サッカーW杯の決勝戦は素晴らしかった

サッカーのワールドカップ決勝戦を観戦した。といっても、テレビの録画でだが。生中継が午前3時からということで、「よしっ!、早起きして」と意気込んだが、残念ながらというか当然のことというか、試合開始の午前4時にも起きれなかった。念のためと録画していたので(内心は初めからそのつもりだったということかもしれない)、昼食を済ませてから、妻と二人でゆっくりと録画観戦をした。

結果を知ってからの観戦ではあるが、いやー、素晴らしかった。ドイツとアルゼンチンの双方ともに決め手を与えない攻防が続き、これぞ決勝戦というハイレベルの試合に興奮した。

延長戦後半、残り時間が少なくなってきたところで、途中出場の22歳の若きゲッチェがパスを胸で受け止めボレーシュート。見事にゴール。一瞬の出来事。まさにラッキー・ボーイ。ゴールを決めた嬉しさが迸(ほとばし)る満面の笑みで駆け回る姿にテレビの前で拍手喝采。双方ともに大きなミスや雑なプレーがなく緊張した攻防が続き、惜しいシュートの応酬に歓声とため息に包まれた場面が何回となく繰り返された末の、まさに劇的な1点であった。

試合が終わると、余韻を残したまま、選手やら関係者やら誰かわからない人たちが不規則にというか無規制にというかピッチで抱き合ったりしている。解説者も何の説明もできないような時間が過ぎていくと、あれっ、と思うほど、淡々とというか、ダラダラというか、表彰式らしきものが始まった。式次第に則って仰々しく進められる表彰式を見慣れている者には不思議な光景に写った。

観客席の階段をドイツのゴールキーパー・ノイアーが上っていった。最優秀ゴールキーパー賞(ゴールデン・グローブ賞)の受賞だ。トロフィーを受け取り、居並ぶ面々(大会役員か?)らと握手し、列席のドイツ・メルケル首相とハグ。次いで、アルゼンチンのメッシが俯(うつむ)き加減で、面白くなさそうな顔をして階段を上っていく。最優秀選手賞(ゴールデン・ボール賞:MVP)の受賞。同じようにトロフィーを受け取り、握手をしていく。最後に握手した人が何かを語りかけられたときに、少し表情を崩した。「メッシ、よくやった。笑え」とでも言われたのだろうか。それでも、すぐに無表情になって、トロフィーもった左手をダラッと下げたまま階段を降りてピッチに戻っていた。トロフィーを、ポイッと地面に投げてしまうのではないかと思った。

泣くでもなければ悔しそうにするでもなく、終始無表情でいたメッシがすごく印象的であった。優勝できなかったことと、決勝戦で得点できなかったにもかかわらず、最優秀選手に選ばれたことに複雑で整理がつかない思いであったのだろう。トップに君臨し、期待を一身に集める選手にしかわからない心境であろう。

表彰式が終わらないうちに録画が終わってしまったので、その後のことはわからないが、私たち夫婦の今年のワールドカップも終わった。また、4年後を楽しみに待つことにしよう。

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