2014年7月28日月曜日

NHKの「調査報告 STAP細胞 不正の深層」を視聴した

予告通りに放映されたNHKのスペシャル番組「調査報告 STAP細胞 不正の深層」を例によって妻とお茶菓子とコーヒーを楽しみながら視聴した。これまで言われていたことを、これまで公開されていなかった事実で補強した感があった。私には少々物足りなかったが、妻によれば、なかなかよくできていて、STAP細胞の不正のことがよくわかったようで、これだけ不正が明らかになっているのに小保方嬢はじめ関係者や理研が何もお咎めを受けずに検証実験を行っていることや、それが許されたり擁護されていることが到底理解できないということだ。確かにそうだ。

未公開実験ノートや若山教授の元留学生の証言、ハーバード大学の教授でバカンティ教授に共同研究を申し入れてSTAP細胞の再現実験を試みたが成功しなかった事例、当該領域の研究者の共同討議によりSTAP論文に掲載された画像の7割に疑惑があること、Nature編集長の談話、笹井教授と小保方嬢が交わしたメール等々、NHKがこれまでの調査で入手していたものが、満を持してと言えば大げさかもしれないが、一挙に公開された。

かつて仕事の関係で某テレビ局の取材に同行したことがある。その取材では、5日間くらいだったと記憶しているが、20~30分のビデオテープを20本くらい使っていた。放映されたのはたかだか5分くらいだった。今回のNスペは50分の番組だったが、放映されなかった映像と音声は、その何十倍もあるだろう。その中には、興味ある事実が数多く含まれていると思うので、順次公開してもらいたいものだ。

「調査報告」と銘打ったところに、事実を淡々と提示するという番組の姿勢がうかがえたが、報告する内容の多さに比べて50分というの短すぎた感がある。「事実は小説より奇なり」ではないが、下手なドラマよりは遙かにドラマチックな今回のSTAP騒動であるので、連続番組として放映してもらいたいと思う。近年はやりの表現を使えば、シーズン(season)1から始めて、しつこくしつこく放映していけば、きっと、エミー賞ATP賞の受賞間違いないと思うのだが。

ちなみに、ウィキペディアによれば、上で言うシーズンとは次のようなことらしい。転載させてもらうことにする。

あるテレビ番組が1年間のうちある期間に放送されるとき、その間に放送されるエピソードのセットのこと。日本では期と訳すことがある。アメリカ・カナダ・オーストラリアで使われる用語で、イギリスではシリーズ (series)という。一方、アメリカでシリーズといえば、複数のエピソードを有する番組のことで、番組(programまたはshow)とほぼ同義である。少ないエピソード数で完結する連続番組(だいたい3~10時間程度)はミニシリーズ(mini series)と呼ばれる。なお、日本でいう(番組・作品の集合を意味する)シリーズは、英語ではフランチャイズ(franchise)と呼ばれる。

小保方嬢の弁護士は、この番組を見て「集団リンチ」だと言ったそうだ。すごい発言をするものだと驚いた。そんなことを言わずに、自信があれば、彼女とともに正々堂々と表立って反論すればよいのにと思う。もっとも、そうした時期は過ぎたし、反論できる材料もないないのだろうから、いまのような対応が最大限ということなのだろう。弁護士なら、証拠主義ということを重々承知しているはずだから、反証材料もない中では、そうするしかないのだろう。

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