2014年4月10日木曜日

小保方晴子氏会見放送を視た

 昨日、小保方晴子氏の会見をテレビで見た。我が家のユニットリーダーである妻も関心が大(というより超大と言えるくらい)で、テレビ番組をしっかりチェックして録画の準備も怠りなかった。おかげで、会見の全てを視ることができたが、ハードディスクの残量も一挙に減った。

 会見が始まるまでにコーヒーとお菓子を用意して、コタツに入って1時を待った。

 正直言って、どんな風に登場して、どんなことを話すのか、ドキドキとは言わないまでも、固唾をのんで、というと大げさだが、想像もつかなかった。何を期待して、こんなにも待ちこがれたようにテレビの前で待機しているのか、われながらに可笑しくなった。ただの野次馬じゃないか。娯楽か時間つぶしか。それにしてはチョット熱を入れすぎではないか。それに、会見を視て、何を知って、知ったからと言ってどうする?
 誰かに向かって話すわけではないし、議論するわけでもないし・・・。老夫婦がコタツに入ってコーヒーをすすりながら(この場合は番茶の方が似合いそうだが、何せ、コーヒー好きだから仕方がない)、清美オレンジやクッキー(煎餅ではないところが現代風か)を賞味しながら・・・(他にすることがないのかいな?)

 時間きっかりに登場した小保方さん(こんな呼び方で合っているのかな。小保方氏では硬いし、小保方博士と呼ぶのはチョット躊躇われるし、小保方暫定博士というのも取って付けたようだし、小保方ユニットリーダーでは長ったらしいし。まっ、いいか)は登場した。ん? 別段変わったところもないし。チョットやせて、地味になったかな。

 滑舌よく、通る声で、謝罪から始まった。おっ、と思ったのは、私だけか。見事な謝罪表明である。おー、これで、あとは、「Natureの論文は撤回し、一からやり直します」と締めくくれば満点だ、と期待したが、残念なことに、その謝罪発言は単なる前口上で終わってしまった。

 小保方さんは、せっかくの機会を逃した、と感じた。会見の中では、自分は(未熟で勉強不足ながらも)一大発見を成し遂げた科学者だという意識というか錯覚が端々に現れていて、冒頭の謝罪を台無しにした。

 もう、たくさん報道されているから、会見の中身を取り上げるまでもないが、とても印象に残ったことは、「STAP細胞はあるのか」という質問に、「STAP細胞はありま~す」と子どもじみたというか幼げな表情とトーンで答えたところと、スポーツニッポンの記者(だったと記憶している)が、「これまでの体調は」と聞かれて、一呼吸置いて出た言葉が「絶不調でした」というところだ(現役時代の中畑選手がすぐに目に浮かんだ)。聞いたのがスポーツ紙の記者であったことから、意識してその問いにピッタリの対応をしたとすれば、これはすごいと感心した。ユーモア抜群ではないか。

 200回以上STAP細胞を作成したと自慢げに話していたことと、実験ノートが何冊くらいあるかと聞かれて、少なくとも4~5冊はある、と答えたのには仰け反った。“お前、2万円しか持ってねーのかよ”と言われて、“バカにすんじゃねーよ、4~5万円はあらーな”と言っているようなものだ。貯金通帳に残高2万円しかないが、隠し持っているお金が5万円では自慢にならない。

 不正か不正ではないかを理研の規則に照らして争うということだが、不正ではないと申し立てが成功したからといって、何が、どう変わるのだろうか。会場を貸したホテルには貸料が30万円ほど入ったようだから、このご時世に思いがけない臨時収入とホテルはおこぼれ頂戴で満足だろう。ホテルの美容室で髪を整えたというから、美容室にも貢献したことになるし、母親が会見用の服を3着購入したようだから、それも洋服屋にはとっては、何が幸いするかわからない、というところだろう。

 担当の弁護士団は著名な面々だそうで、通常の弁護料であれば相当の金額に上るそうだ。謝罪しておいて、そこまでやる、というか、やれることがすごい。そこまでやって、守ろうとしていることは何なんだろう。

以下、老夫婦が新婚当初に交わした会話。

 妻
だって、私はUFOを絶対に見たし、宇宙人とも話しをしました、200回以上ですよ。神様だって私には見えるんですよ。実際、200回以上は見ています。ネッシーだって、クッシーだって見たんだから。UFOも宇宙人も、神様も、ネッシーも本当にいるんだから。
 
 夫
見たとか会ったという証拠はあるのかい。そのときの記録とか写真のようなものが。
 妻
ありますよ、何百枚も。多すぎて、どれが、どれだか、混乱しちゃったけど。ほら、ノートにだって書いてあるでしょ。
 夫
なんか似たような写真ばっかで、どっかで見たような気がする写真も多いね。それに、この字、読めないよ。いつのことかも書いてないじゃないの。
 妻
そんなの、私のメモだし、忙しすぎて書き忘れることだってあるじゃないの。
 夫
記録したノートって、この2冊しかないの。
 妻
探せば、もっと、たーくさん、ありますよ。最低でも4~5冊はあるわよ。
 夫
他の人も、UFO見たり宇宙人と話をした人がいるのかい。むかし、アメリカで、本気になってUFO探しとか宇宙人と交信しようとして莫大なお金を使ったていうけど、結局、失敗したっていうじゃないか。
 妻
何人もの人が見ているのよ。宇宙人と話をしたっていう人も何人もいるのよ。あなた、映画ETをアメリカにいたとき見たと言ってたでしょ。子どもが実際に、「ボク、ET」って言う宇宙人に会ったんだけど、大人は最初信じなかったでしょ。あれ、本当のことなのよ。映画にしちゃったから、空想の話になっちゃっているけど。
 夫
じゃあ、なんで、その、なんだ、いろいろ見たり会ったりしたという人たちは出てこないんだ。これが証拠だ、と黄門様の印籠みたいに振りかざして、みんなに知らせればいいのに。
 妻
ばかね、あなた。誰にでも見えるわけじゃないのよ。見える人は限られているのよ。特殊な能力やコツがあるのよ。訓練したり、その通りにやってもダメなのよ。だけど、私は絶対に見たんだから、私には、その能力やコツがあるのよ。だから、あなたが、いくら見てみたいと言っても無理なのよ。それに、そうした能力やコツを備えた人は、変人扱いされるから表には出たがらないのよ。そんな人たちを私が紹介できるわけがないじゃないの。
 夫
そんなものかね。
 妻
そうなのよ。あなた、Natureって雑誌知っているでしょ。あれってね、超一流の科学雑誌とか言われているけど、本当は違うのよ。
 夫
へっ???
 妻
あれってね、科学雑誌を装うっているけど、本当はね、文芸誌なの。科学小説が中心だけどね。だから、科学っぽいものが掲載されるんだけど、文芸誌だと作家に執筆料とか印税を払わなきゃならなくなるでしょ。それに、毎週毎週発行するとなると、原稿を集めるのも大変なのよ。だからさ、科学研究の発表の場にしておけば、世界中に山ほどいて、山ほど無駄な実験なんかしていて、おれがおれがという研究者に発表の場を与えてやれば、山ほどの人が購入するでしょ。作家ほど想像力がなくても自分は科学者だと思ってお金も時間も体力も無駄になることを厭わずに研究に打ち込んでいる人は山ほどいるのよ。そこにつけ込んで、ガバガバ稼いでいるのがNatureなのよ。日本でも文科省が7千万円くらいNatureに支出しているくらいだから。宇宙人が、これは面白い小説雑誌だって、ネットを通じて購入しているのよ、あなた、知ってる?
 夫
知っているわけないじゃないか。
 妻
でしょう。それを、まともに科学雑誌なんて勝手に思い込んでいる人たちが、Natureが、これは面白い小説だと取り上げて掲載すると、不正だ捏造だって騒ぐのよ。Natureも、科学研究と小説のすれすれのところに高い評価を置くから、そんなのをバーンと掲載するんだけど、ときには失敗するの。
 査読とかいうけど、それとか編集に当たっているのが基本的には社員だから、中身は面白いか面白くないか、売れるか売れないかを基準にしているから、勇み足っていうのかしら、誰も本当のところはわからないだろうって、それまでの経験から思っちゃうわけね。掲載する写真だって、きれいなものが良いのよ。見栄えね。その点ではファッション誌と同じ。だから、写真の加工や、いいなと思った写真なんかをどっかから無断で拝借してきても、別に問題なんかにはしないわけ。読んで面白ければいいんだからさ、そんなことは些細なことだと片付けちゃう分けね。そういうことを、よく知っている投稿者は大歓迎なわけよ。
 夫
お前、すごいな。おれ、お前と結婚して、ほんとによかったよ。そんなに色々とみんなが知らないことに詳しいんだものな。今日の洗い物は俺がするから。

 老夫婦は夢中で視聴していたが、コマーシャルが入ったり、入れ替わり立ち替わりで登場する専門家やタレントのないタレントのわかったようなわからないような、自信ありげのようななさげのような解説やら感想やらにウンザリして、顔を見合わせると、ともに目がとろ~んとしている。はい、お昼寝の時間がきました。続きは、目が覚めてからにしましょう。ほんとーに、録画機能は便利ですね。

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