2014年8月24日日曜日

STAP細胞問題と下書き博士論文問題は、いつになったら決着がつくのか-おふざけは大概にしてほしい

小保方晴子嬢をめぐる2つの処分問題-STAP細胞論文の不正行為に対する処分と剽窃満杯の下書き博士論文で不正に博士の学位を取得したことに対する処分-の決着がまだついていない。一体全体、どうなっているのか。

理研の発生・再生科学総合研究センター(Center for Developmental Biology: CDB)の「センター長戦略プログラム」のページには、以下のように、相変わらず、「細胞リプログラミング研究ユニット 小保方 晴子」と記載されている。


その中身を見ると、以下のように、「本研究ユニットは研究活動停止中です」とある。

 
センター長戦略プログラムの一つとして残っていて、小保方嬢はユニットリーダーとして在籍しているが、活動は停止中だというのである。活動していなくても在籍しているのだから給料は出ているのだろう。しかも、センター長戦略プログラムということだから、センター長が責任を負う直轄プログラムの研究ニットのリーダーとしての待遇を得ているということである。
 
上で最初に掲げた図にも見えるが、センター長戦略プログラムの中には、STAP細胞の再現実験を行っている丹羽仁史博士の「多能性幹細胞研究プロジェクト」もある。「lab web」の中の「protocol」をクリックすると、以下のようなページが現れる。
 
 
 赤字で、NEW!と書かれているところに、「Essential technical tips for STAP cell conversion culture from somatic cells」というのがある。これは、STAP論文が発表されてから、国内外でSTAP細胞の再現ができないという批判に対して丹羽博士が責任著者になって2014年3⽉5⽇にNatureに発表し、その後、2014年7月3日に取り下げられたものである。にもかかわらず、いまでも、丹羽プロジェクトのサイトでは、NEW!として掲載されていることは何でだろう。単に修正あるいは削除し忘れたのか、そのやりかたで再現実験しているからなのか、それとも、絶対的な自信を示すためなのか。
 
「細胞リプログラミング研究ユニット」のページにしろ「多能性幹細胞研究プロジェクト」のページにしろ、STAP細胞問題に関してCDBおよび理研本体も、何が問題であり、どのような解決が図られなければならないかを真剣に、本気になって考えているとは到底思えない内容である。
 
早稲田大学も同様である。大げさな記者会見を開いて前代未聞の調査報告を公表した後に、「本学は、3月31日に設置した「先進理工学研究科における博士学位論文に関する調査委員会」(以下、委員会)より、本日、調査報告書をご提出いただきました。報告書の内容につきましてはこれから早急に精読した上で、委員会の報告結果を十分に尊重しながら、本学としての対応を決定してまいりたいと存じます」という早稲田大学鎌田薫総長のコメントを7月19日に出して以降、学内外からの多くの批判にも一切答えることをしていない。早急に精読などしていないのではないかと勘ぐってしまう。
 
いつになったら対応を決定するというのだろうか。誰にも明らかな不正行為満載の下書き論文と杜撰な学位審査に対してを処分を下すことに、何でそんなに時間がかかるのか不思議で仕方がない。しかも、早稲田大学のウェブサイトの総長メッセージのページでは、「早稲田大学は、教職員・学生・校友が一丸となって、国際社会において確固たる存在感を示すことのできる大学となることを目指すとともに、深い学識と豊かな人間性を備えた有為の人材を地球上の至る所に送り出して参ります」と高らかに唱っている。私は早稲田大学とは何の関係もない人間だが、学位論文の不正に対して適切に処分を下せない総長の言葉としては恥も外聞もなく、よくそんなことをヌケヌケと言えるものだと、誠に恥ずかしい思いがする。
 
STAP細胞問題と下書き博士論文問題の対応には、“遊び”というか“おふざけ”というか、真剣みが感じられない下品な芸能人のバカげた言動が重なってしまう。知性の府と思っていた所が、実は知性のかけらもない人間が知性人ごっこをしていたにすぎなかったということなのか。もう、そんなおふざけは大概にしてほしいものだ。
 

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